第 187 回 PTT のお知らせ


日時: 1993年 6月24日 (木) 18:30 から
場所: 早稲田大学理工学部 59号館 4F 情報学科会議室 山手線新大久保駅下車.改札を出て右にしばらく歩いていくと,右側にダンキ ンドーナツがあるので,その向かい側の道に(左折して)入る.しばらく行くと つき当たるので,右に曲がりすぐまた左に曲がって進む.すると,早大のテニ スコートがあるので,右折して左手にコートを見ながら少し歩くと,左に門が あるのでそこを入る.10分程度です.
話者: 朴 哲 済 (早大)
題目: 接続関係を利用した辞書情報の獲得と日本語解析システムへの適用
概要: 本発表では、語と語の接続関係を利用して,日本語の形態素及び文法属性を推 定する手法について検討する.そして,推定された言語知識を日本語解析シス テムに適用することにより,辞書データの精度向上及び不完全な辞書情報に対 する解析手法について述べる.まず,辞書構築や言語知識の獲得問題に対して, 日本語の接続規則を定める.その上で,依存関係規則の優先度を定義し,入力 文の係受け構造を求める解析システムに適用することで,システム間の循環機 能と語の信頼に関する評価方法を提案する.また,その手法を実装したシステ ムについて述べ、その性能を評価する.
食事: ありません.
次々回: 1993年 7月 23日 (金) 筑波大 大塚地区 (予定)

	      葉書の残りは   枚です

差出人(幹事):
113  文京区弥生 2-11-16
     東京大学教育用計算機センター 岩崎英哉
     03-3812-2111  ext. 3020
     iwasaki@rds.ecc.u-tokyo.ac.jp

第 187 回 PTTメモ


日時: 1993年 6月24日(木) 18:30〜
場所: 早稲田大学理工学部59号館4F情報学科会議室
題目: 接続関係を利用した辞書情報の獲得と日本語解析システムへの適用
話者: 朴哲済(早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻)
出席者: 田中久美子, 石井裕一郎, 木下毅, 立山義祐, 神南吉宏, 田中哲朗, 和田英一, 尾上能之, 岩崎英哉(東大), 伊知地宏, 佐口泰之(富士ゼロックス), 金東虎(筑波大), 丸山芳男(農工大), 石畑清(明大), 渡辺恵子, 白倉悟子(津田塾大), 一木哲也, 中山眞, 辻可織, 落合大(早稲田大)
質疑応答:

自然言語処理システムにおいて、言語に関する情報の完全性は、そのシス テムの性能に大きな影響を与えるが、膨大な言語に関する情報を系統的に作成 することは困難な問題である。未知語処理や推論の研究分野で、既知の問題を 未知の領域に適用する方法や解析の過程で最もらしい解を導出する方法が提案 されているが、分野の限定や速度の向上が必要とされている。

本発表では、辞書構築や言語知識の獲得問題に対して、循環機能と推論機 構を用いることによって日本語の見出し語及び文法属性を推定する手法につい て述べた。辞書情報推定機構では、日本語の接続関係規則を定義し、それを使 うことにして、言語情報を推定する。その結果は、入力文の係り受け構造を求 める解析システムにフィードバックすることにより、辞書データの精度を向上 させると共にその文の解析が可能になる。

そして、解析システムに置ける未知語や情報の不完全性の問題に対して、 依存関係規則の優先度及び語の信頼に関する評価値を用いることによって、日 本語文を解析する手法についても述べた。

本研究の目的は、辞書構築手法を模索する一つの試みとして解析段階で未 知語が見つかった場合、推論機構を通して獲得された情報に基づいて、辞書情 報としての利用可能性を探索することである。

現在は、その評価を行なっている段階で、今後、解析システムと辞書情報 推定システムのインターフェース項目、及び処理回数と実行速度を高める方法 の検討を続けて行く予定である。