第 200 回 PTT のお知らせ

  PTTは、計算機・情報関係の研究者・経験等のインフォーマルな発表会で
す。参加資格や参加申込みという面倒なものは一切ありません。毎月一回大学
で場所を提供し、計算機関係の話題について自由な雰囲気で議論しています。
毎月の内容を fj.ptt に掲載していますが、ニュースがない方は、問い合せ先
幹事の方へメールをアドレスを連絡して頂ければ、毎月メールでご報告します。
 今回は200回を記念して、和田英一先生から下記の話題でお話を頂きます。
発表後ささやかな懇親会を開催したいと思っています。場所は山上会館で
4000円程度の会費を予定しています。よろしくご参加下さい。

日時: 1994年9月17日(土)15:00から
場所: 東京大学 工学部 11号館講堂
話者: 和田英一
題目: パラメトロン計算機とプログラムハック
概要:



食事:


第 200 回 PTTメモ


日時: 1994年9月17日(土) 15:00〜16:20
場所: 東京大学 工学部 11号館講堂
題目: パラメトロン計算機とプログラムハック
話者: 和田英一(富士通研究所 wada@u-tokyo.ac.jp)
出席者: 田中淳裕(NEC), 檜垣博幸, 久保田稔, 本橋健(NTT), 粕川正充(お茶の水大), 渡部直明(オレンジソフト), 飯島正, 大駒誠一, 金子裕之, 佐々木崇郎, 馬上博樹(慶應大), 久保田光一(中央大), 小川貴英, 来住伸子(津田塾大), 小方一郎, 戸村哲(電総研), 赤池英夫, 稲田太, 角田博保, 小出洋, 斎藤正伸, 多田好克, 茅野剛史, 中村嘉志, 中山泰一(電通大), 申承具(東芝), 石井裕一郎, 岩崎英哉, 大内拓実, 小川宏高, 尾上能之, 金子敬一, 草野貴之, 胡振江, 下國治, 武市正人, 田中哲朗, 寺田実, 日高康雄, 永松礼夫, 中田秀基(東大), 松永均(富山県立大), 並木美太郎, 早川栄一(農工大), 湯浅敬(HP), 伊知地宏, 倉部淳, 堀内貴之(富士ゼロックス), 石畑清(明大), 筧捷彦(早稲田大) 50人
質疑応答:
1958年に東大理学部物理学教室 高橋研究室で完成したパラメトロン計算機
PC-1のプログラム技法について説明した. 

(当日の配布資料は ftp.ipl.t.u-tokyo.ac.jp[130.69.168.19]に)

当時はまだASCIIコードなどなく, 国際的につかわれていた5単位のテレタイプ
コードにもう1単位を追加したコードが使われていた. PC-1が模範としたケン
ブリッジ大学のEdsacは, 数字のコードだけ2進法に変換しやすいようにコード
を変更したテレタイプを使っていたが, PC-1では市販のテレタイプをそのまま
採用した.

そのため10進2進変換のルーチン(イニシアルオーダー R0)には工夫が必要であっ
た. イニシアルオーダーは, 10進2進変換以外にもコードレターによるパラメー
タ読み込みの機能を持っていた.

パラメータの使い方とコード変換法を, 印刷ルーチン(P2)を使って説明し
た. 次にこれらの機能を実現するためのイニシアルオーダーの説明をした. イ
ニシアルオーダーは18ビットの短語の定数しか読み込めないが, 36ビットの長
語の定数(整数や小数)を読み込む補助入力ルーチン(R3)のメカニズムを説明し, 
桁数カウントに用いたマジックナンバーの仕掛けを解説した.