第 256 回 PTT のお知らせ


日時: 2000年 1月20日 (木) 18:30 から
場所: 電通大IS棟、中会議室
   新宿駅より京王線,調布駅(特急で2つ目,15分) 北口下車,
   北西方向徒歩12分程度.交通案内は(http://www.uec.ac.jp/)から
   IS 棟については次の図か守衛さんに聞けばわかると思います.
   (http://www.uec.ac.jp/campusnai.html)

話者 : (1) 川崎 修
題目 : (1) 帯域利用状況に対応した経路制御に関する考察
概要: (1)
企業やキャンパスネットワークで一般的に使用されている動的経路制御に
OSPF(Open Shortest Path First)プロトコルがある。

このOSPFは管理者が設定する静的なリンクコスト値を用いた経路制御を行って
いるが、このリンクコスト値を利用状況に応じて動的に変えることで、より正
しい(効率の良い)経路制御を行うことを目指す。

OSPFに対応したgatedをPC-UNIX上で動作させ、動的にコスト値を変更すること
で経路制御にどう影響するかを考察した。

話者 : (2) 多田 好克
題目 : (2) プログラミングできる小さな計算機たち
概要: (2)
組込み計算機などの分野の発達により、小型の計算機上でのソフトウェア開発
は重要な研究課題となりつつある。特に、スタンドアロンで動き、適当な入出
力装置のある計算機の使い道は、今後、研究テーマとしても面白い。

このような背景を鑑み、本発表では、それなりに機能があり、しかもプログラ
ミングできる小さな計算機たちと、そのプログラミング環境についてまとめた。
話は20年前の手作りマイコンの時代から始まり、シャープのポケコン、各種ワ
ンチップマイコン、近年のGameBoy, ruputer, Palm Pilot, Pocket Stationな
どに及んだ。特に、個々の計算機のハードウェアの仕様、アーキテクチャに関
する情報、開発用環境などに注目し、それらの充実度という観点から説明した。
また、各所に価格の目安を示し、社会との関連も示した。

第 256 回 PTTメモ


出席者: 山内斉, 中村嘉志, 鈴鹿倫之, 小熊寿, 山田雄一郎, 佐藤喬, 君島秀征, 飯村卓司, 藤田武夫, 安井通隆, 小堺康之, 兵頭和樹, 海江田章裕, 赤池英夫, 豊泉敦也, 福田伸彦, 角田博保, 前田敦司, 坂村茂, 楯岡孝道, 村山慎也, 岩村卓成(電通大), 毛利公一(農工大), 下國治(川崎市), 小出洋(原研), 和田英一(富士通研), 丸山一貴, 寺田実, 岩崎英哉, 大津谷亮祐(東大), 大島芳樹(東工大), 佐々木崇郎(), 伊知地宏(富士ゼロックス)
メモ: (1) 川崎 修 (電通大)
「帯域利用状況に対応した経路制御に関する考察」
メモ: (2) 多田 好克
「プログラミングできる小さな計算機たち」

質疑応答 :

次の予定(いわゆる「PTT呑み会」)が差し迫っていたため、トーク終了後 の質疑応答はあまりなかった。しかし、東工大の大島さんがZaurus ICRUISE上 で動くSqueak (a la small-talk)を公開し、盛り上がった。なお、トーク途中 には、「そのマシンは使っていた」などというおぢさんの声もかかり、この分 野に隠れたファンの多いことが明らかとなった。



おまけ:

だって、最近の計算機は、キャッシュとか、メモリ管理機構、グラフィク スアクセラレータなど、様々な高機能ハードウェアが装備されていて、OSな しに遊ぶのは大変なんだもん。IBM-PCなんて、gdtを設定して保護モードへ移 行するだけで嫌になっちゃう。数々のノウハウと戦いながら膨大なソフトを書 かなければ、画面に文字を出すこともできないんだもの。それに比べたら、と あるアドレスのbitを1にすると画面の1点が黒くなる計算機って可愛いじゃ ん。一晩あれば、超面白いソフトが動いてしまうしぃ、マイコン黎明期のワク ワク感も味わえちゃう。あれ、でも、これって、もしかしたら道楽研究?


その他

東工大の大島さん御提供の写真
発表の様子

お歴々である。(懇親会の様子)


話者の川崎さん。Psionオーナー。



会場の様子


多田先生の発表の様子.
川崎さんの発表の写真もあるのですが,川崎さんはまれに見る腰の低い発表で OHP を変更する際には直立することはなく,直立している唯一の場所はあまり にスクリーンから遠方にあり,川崎さんの発表の様子の写真は暗くて人物が見 えませんでした...