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               第 351 回 PTT のお知らせ

      ---  Programming Tools and Techniques  ---
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■日時: 2009年1月29日 (木) 18:30 から
■場所: 東京大学 本郷キャンパス 情報学環・暫定アネックス 1F 講義室
    http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_14_02_j.html
    最寄り駅は本郷三丁目駅(丸ノ内線・大江戸線)です。
    春日門入って二つめのプレハブが暫定アネックスです。
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■話者1:玉城絵美 (東京大学大学院 学際情報学府 博士課程)
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■題名1:手
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■概要1:
長年、ハンドジェスチャの認識は様々な手法で提案されてきた。
しかし、殆どの手法は手にマーカを貼付けたり、
カメラを複数台用いるなどの特殊環境下での認識手法であったため、
多研究への汎用性が低かった。
そこで、発表者は単眼カメラのみで手に何も装着しない状態での
ハンドジェスチャ認識手法を提案した。
本発表では、同手法を用いたイヤホン型インタラクションデバイス、
Brainy Handsを例にあげてハンドジェスチャ認識手法と
その応用と可能性について述べる。
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■話者2:岩崎健一郎 (東京大学大学院 学際情報学府 修士課程)
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■題名2:普及型ノートパソコンによる打鍵圧取得とその応用
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■概要2:
キータイピング時のユーザの打鍵圧取得には、パスワード認証や
直観的なインタフェースの確立など、様々な応用可能性がある。
しかし、そのような研究には特殊なハードウェアの追加を必要と
するものが多く、一般的なユーザを対象とできないのが難点であった。
そこで本発表では、普及型のラップトップコンピュータに内蔵
されている、ハードディスク保護のための加速度センサを用いて
打鍵圧を取得する試みについて紹介する。
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第 351 回 PTT report

参加者:(まだまとめていません)
質疑応答:

-- 玉城 ------------------------------------
(寝転がってPC操作できる椅子について)
Q. これは実際に売っているのか?
個人で開発したものだそう

Q. Iron man この写真は?
映画の冒頭

(肌と爪の認識実験について)
Q. 実験は尋ねたということ?
そうです.

Q. 手袋したら表裏情報はわからない?
一方向ならできます,

Q. 縫い目があれば
輪郭の他に表裏がわかる情報が必要ということですね.

Q. 爪に何かを塗っている人は?
今後考えなければならない課題

Q. データベースは個人ごとに作成するのか?
そうです.

Q. データベースは一人一人に150万データ必要?
そうです.

Q. パラメータいれると自動生成できるわけではなく?
今のところはそう。将来的には自動生成したい
大きい、小さいは可能だが、華奢とかはできないです.

Q. 実際の手の動きは全て取得?
さすがにCGで作っています.
データグローブを使っていたこともあるが、表裏、付け爪、手袋の厚み修正、3日くらいかかります.

Q. CGから作成するのはどの程度時間がかかるのか?
10分から1時間くらいです,

Q. カメラがどこを向いているかはLaserでわかる、コンピュータはそれで手の形がわかるということ?
その通りです.

Q. カメラの先のマシンは?
今のところはノートPCにつないでいます.将来的にはiPhoneなどでやりたいです.

Q. 必要なマシンパワーは?
正確には不明.一般的なPCスペックで,サインを入力するくらいなら十分.

追記:
ノートの1.5GHz PowerPC G4,メモリ1G DDR SDRAMで
processing言語を使った場合平均処理時間1000ms〜100ms程度,
C言語と使った場合20ms〜10ms程度です.


Q. 公開するソフトに手のモデルデータは?
男性、女性、中間

Q. 全てのデータは150万種類だが、検索範囲は前後100種類くらいとすると1万種類くらいは楽々検索できる?
そうです.

Q. 上向き,下向きで同じ形はどうなるのか?
手の向きは考慮していません.どこから画面に入っているかを推測します.

Q. 区別するのは手のstaticな形だけ?
そうです.

Q. 手話は認識できない?
この間接角度からここまで動いた場合こういうメッセージ、というアルゴリズムが必要です.

Q. 輪郭の一番近いモノを見つけるのはどうやっているのか?
輪郭線の特徴量マッチング/ドットを荒くする方法があります.どちらがいいかはわかっていません.
時間がかかる/精度が落ちる

Q. 検証はどうするのか?
関節角度について標準偏差±6.26度の精度評価実験結果が出ています.

Q. 木構造はあまりよくないのでは?
本来は多次元構造のほうが効率がよいと考えられます.

Q. 間接の近傍空間について
 見え方の近さ/骨の構造は違うので、離散的な検索になっているのでは?

関節角度/輪郭戦・爪で比べた場合,ほとんど変わりませんでした.
100fpsで検証したからだと考えられる.今のところわかりやすく関節角度で並べている.
今は30fpsとかなので、私も「見え方」のほうがいいと思っています.


Q. 1つに決まることが目標ではない?
ほぼ決まればよい.人間と同等の精度がでれば.

Q. 手話だと何単語くらい?
最低でも日本語だけで3000単語.動き、腕も含め,両手、表情.
いろんな言語の手話があります.表情認識とボディーランゲージとしての研究が必要です.

Q. ようはどの程度分離できればいいのか?もくろみは?
質問されてはっと気づきました.そちらのほうが効率がよいさそうです.さらなる実験が必要.

Q. ポインティングなどの位置認識とは独立だが,それに関しては?
どこをポインティングしているのか、目と指の方向で認識できるのでは.

Q. そうかなあ?
目線から指しているのか,身体から指しているのをファジイ的に認識


-- 岩崎 ------------------------------------
Q. どうやって打鍵を検出しているか?
キーボードを叩くときの揺れ具合から打鍵圧信号を推定しています.

Q. キーボードを浮かせているのか?
そうではないです.
ただのキーボードの揺れです.

Q. 対話状況をアウェアにするインタフェース?
暦本: 力強く打つとか弱くとか.

Q. 何と何の相関か?
打鍵速度とハードウェアの加速度センサとの相関です.

Q. ちょっといらついていると操作できなくなる?
そうですねw

Q. キーストロークの時間の研究もあるよね.
そうですね.
キーストロークの時間も今回は検証してみました.

Q. 単語でも傾向は変わらないか?言語情報は含まないのか?
今後追加していくべき課題だと思います.

Q. 青(分散が激しい)の人の情報は認識しにくいのですか?
そうなると思います.
言語情報を追加するなどして対応すべきですね.

Q. タッチタイプの傾向にも変わらないか?Delばっか押している人とか?
今後検証すべき内容です.

Q, (タイプ圧でフォントを変化させるデモをみて)これ,脅迫状だよね?
この脅迫文は尻上がりに見えますね.

Q. (文字間の)横の長さは時間間隔?
強弱をつけたスペースで幅を調節でます.

Q. どうやってソフトウェアで取得するのか?
processing(p5)で
smsというライブラリがありますので,そちらを使用して取得しています.

Q. ハードディスクに入っていれば必ず入っている?マザーボードの基盤に入っている?
必ずというわけではないです.

Q. smsライブラリはどこから?
 www.shiffmen.net/p5/sms/


Q. 内蔵マイクを使ったという話があった
暦本:それは吹くとってやつですね.

Q. 暦本:感情を推定するっていうのは本当にできるのか?
だんだん怒っているのかとかわかると,もう少し良いでしょうね.
ベイジアンとか使用して,あたらしく検証する人が良いと思います.

Q. マイクで振動とるのは,どのぐらいの精度で取れているかとかわかりますか?
すいませんが,マイクの検証はわかりません.
加速度センサの場合,タップの種類程度ならわかります.

Q. 机の堅さによって取れかたが違うと思いますが,柔らかい方が良くとれますか?
そうです.
膝の上と机の上とで少しだけ検証しましたけど,
やはり膝の上の方が良く揺れる.
今のところ,(打鍵圧として)一番良かったのは,マットの上でした.